東日本大震災で被災し、避難所で3ヶ月、仮設住宅で3年間暮らしたお寺の和尚が、奇跡の一本松や巨大なベルトコンベアで全国に知られることとなった故郷、岩手県陸前高田市のことを書いていきます。フレンチブルドッグのハナさんは震災でかつての愛犬を亡くした和尚のために、妻と娘たちが連れてきてくれた新しい相棒です
変わりゆく街
岩手県陸前高田市は瓦礫の街から大変身。
災害公営住宅も建ち、
山を崩して住宅用の高台造成も進み、
ベルトコンベアのおかげでかさ上げ工事も進み、
中心市街地には商業施設もでき賑わいが戻ってきました。
個人商店も本設で営業しています。
しかしながら、諸事情により
仮設住宅での生活を続けなければならない人も多い中、
その仮設住宅の撤去や集約(ひとかたまりにまとめること)が行われます。
仮設住宅から集約先の仮設住宅への引越しも大変です。
とはいえ、仮設住宅は学校の校庭に建てられたものも多く、
子ども達のためには早く明け渡す必要もあり複雑です。
私が住職を務める浄土寺の境内から地続きのかさ上げ地も、
引き渡されるのは平成31年3月とまだまだ先の予定です。
(冒頭の写真は、先日迎えた私の59歳のバースデーの様子。ハナもケーキに興味深々)
菅原瑞秋(すがわら・みずあき)1958年生まれ。岩手県陸前高田市にある浄土寺の住職。以前は併設の幼稚園で園長も務めていたが、東日本大震災で寺は大規模半壊、園舎は跡形もなく流され現在休園中。奇跡的に家族の中には犠牲者が無かったが、愛犬一匹を失い、自身も避難所で3カ月、仮設住宅で3年間の生活を余儀なくされた。最大規模の被災地にある寺の住職として、犠牲者の魂や遺族たちの心を支え続けている。現在は妻と震災後にやってきたフレンチブルドッグのハナちゃんと生活。3人の子どもたちは成人し、それぞれ東京などで暮らしている。
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