人生を変えた活動
2011年の6月から仙台を中心に毎月通い、
ボランティアで被災家屋の掃除などをしていました。
そして2012年の冬頃からは、
自分にしかできないことをやろうと思い、
友人のイラストレーター、ワタナベマキコに声を掛け、
『東北☆家族』というキャラクターブランドを立ち上げました。
笹かまぼこやホヤ、牡蠣、ホタテ、わかめなど、
被災地域の名産品を中心にキャラクター化。
ユニークなイラストにのせて、
東北が体験した被災、復興の物語を広く長く伝えようとする活動です。
私はライターですが、
文字だけで伝えるにはあまりにも重いと思った。
せめて、見た目だけでも明るく楽しいほうが、
多くの人が振り向いてくれるのではないかと思いました。
この「東北☆家族」が、
のちに私をいろんな場所に連れ出し、
さまざまな人とのつながりを持たせ、
挙句の果てには石巻へ移住という
大決断をさせるきっかけとなりました。
もちろん、東北☆家族は現在も続行中。
キャラクターは40を超え、
売上の一部が被災地の子どもたちに寄付となるグッズも、
少しずつ世に出回り始めました。
たくさんの人の手を借りながら、
継続してきたアクションで、
誰よりも、自分の人生が変わったことを実感しています。
不思議な不思議な「東北☆家族」。
しかも、テーマソングはなんとあの、
矢野顕子さんが作ってくれたんですよ。
ね?不思議でしょ。
そのお話は、次回。
(つづく)
塩坂佳子(しおさか・よしこ)1970 年生まれ、大阪府高槻市出身。関西学院大学文学部卒業後はアルバイトなどを経験し、25歳でフリーランスのライター兼編集者として開業。2000年に大阪を出て、友人が住む小笠原諸島父島へ。釣り船の手伝いなどをして島暮らしを満喫、その様子を雑誌に連載するなどして2年間の長期滞在を楽しんだ。その後、板橋区へ移住し、東京でのライター・編集業を本格始動。主な仕事は結婚情報誌「ゼクシィ」や「婦人公論」などで執筆。出版社との契約で中国上海市に1年間駐在、現地編集部の立ち上げと雑誌創刊などにも関わった。
東日本大震災後は、震災ボランティアとして宮城県を中心に訪問。2013年には、上海在住のイラストレーター・ワタナベマキコと共に、東北の名産品をユニークなキャラクターにした東北応援プロジェクト「東北☆家族」を立ち上げ。東京に住まいながら活動を続け、2015年秋に宮城県石巻市へ移住。2年間は主に石巻市産業復興支援員として、復興や地方再生を促す街の情報発信を担当した。2017年9月には自分の会社を設立。現在は、自宅兼オフィスとして購入した築50年の庭付き中古一軒家をDIYでリノベーションしながら、愛猫・ふーちゃんと共に新生活をスタートさせたばかり。
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