70 年の歴史に幕

遡ること約3年前の2015年秋。

『石巻さかな女子部』は、

一軒の老舗魚屋さんに

教えを乞うたところから始まりました。

魚屋さんの名前は

『魚長(うおちょう)商店』。

お寿司屋さんをはじめ、

市内外の一流料理店などに

鮮魚をおろしてきた、

石巻では知らない人がいないと言われる

名店であります。

その割に、

大将とおかみは

あっけらかんとした性格で、

どこの何ともわからない

わが『石巻さかな女子部』を

喜んで受け入れ、

ほぼ毎月、営業時間内だというのに

旬の魚のおろし方を

教えてくださいました。

部長がひとりで門をたたいた

記念すべき初回は秋サケ。

立派な看板が目印だった魚長商店。記念すべき第一回目は部長がひとりで秋鮭のおろし方を教わりました

2カ月後には部員が数名に、

現在の『石巻さかな女子部』の礎ができました。

手に持っているのは石巻の冬の味覚、どんこ(2015年冬)

その後はどんどん入部希望者が増え、

穴子、鰹、ブリ、ホヤ、ぼっけ、

どんこ、鱈、アンコウなどなど、

次から次へと石巻の旬の魚の

おいしい作り方を教わっていきました。

こんな巨大なタコまで!

1人1尾、教材のお魚を買って自分でおろします。その後みんなで試食も

職人さんが仕事の手を止めて、さかな女子部のために時間を作ってくれました

道路の拡張工事で途中から新店舗に

 

そんな魚長商店さんが、

先日、突然の閉店。

70年の歴史を誇る鮮魚店の終幕で

魚の街・石巻に激震が走りました。

震災後いち早く店を開け、

街の復興に光をともしてきた老舗。

水揚される魚種は、

年間200以上を誇ると言われる

石巻の魚市場で日曜日以外の毎日、

目利きの大将が

いろいろな魚を買い付けてき、

街なかのお店に

所せましと並べ続けてくれました。

とびきり明るい性格のおかみが、

とびきり明るい声と笑顔で迎えてくれ、

あれもこれもと、つい買ってしまう

そんな昔ながらの魚屋さん。

しかしここ数年で、

石巻の街の中心は

津波被害がなかった内陸部に移動。

大型スーパーの台頭により、

個人商店に足を運ぶ人が減る中、

震災で仕入れが途絶えたその瞬間、

やむを得ず離れていった馴染み客も多く、

笑顔の奥では

大変な苦悩が続いていたのです。

これはまた、

魚長さんに限ったことではなく、

被災地で頑張る多くのお店で、

同じではないかと思います。

 

いずれにせよ、

私たち『石巻さかな女子部』は

なんの力にもなれないまま

お世話になった魚長商店さんの終幕を

悔しい思いで

見届けるしかありませんでした。

さかな女子部のメンバーが作った魚型ケーキを送りました

しかし、閉店から約2カ月が経った

7月31日と8月1日の2日間。

石巻最大の川開き祭りでは、

今年も昨年と同様、

魚長商店による全面協力のもと、

敷地をお借りして、

『石巻さかな女子部』が

お店を出すことができました。

魚の街、石巻の底力を見せつけるべく、

殻付きの牡蠣や帆立、

ホヤなどを炭火で焼き、大繁盛。

魚長商店という

大きな灯りが消えて

寂しくなってしまったこの界隈、

一瞬でも、

ほんの少しの活気を

取り戻せたかもしれません。

数カ月ぶりに復活した魚長店内での出店準備に意気揚々の部員たち

今年も魚長商店の駐車場をお借りして出店

この3点セットで1000円が大人気でした!

魚長商店の大将。「この機会に少し、のんびりするよ」と元気そう

たくさんのことを教わった魚長さん、

本当にありがとうございました。

これからも、

日本の魚食文化復活のため頑張る

『石巻さかな女子部』を

どうか応援してください!

 

石巻さかな女子部

2015年秋にスタートしたコミュニティ活動。水産の街・石巻から日本の魚食文化の復活を叫ぼうという大志を抱き、そのためにはまず、自分たちがもっと魚を楽しまなければ!と、おろし方や料理法の学習にとどまらず、新メニュー開発やイベントでのPRなど、「魚」をテーマにさまざまな活動を続ける。『ほやレシピグランプリ2017』では特別賞を受賞。入部希望者は随時受付中。お問い合わせは『合同会社よあけのてがみ』まで📩info@yoakenotegami.com

2015年~2017年の活動レポートは『海街さんぽ』のHPをご覧ください

さかな女子部のFacebookページもぜひチェックしてください!

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