⑫うつ病までの5年間

普通の主婦が突然のうつ病発症!「心の風邪」という言葉が世に出始めた頃でした。約10年の闘病生活から抜け、今年になって自ら一錠の薬も飲まなくなった筆者。この連載は、一度は壊れてしまった主婦が自分だけでなく家族の笑顔も取り戻すための奮闘記です。

うつ病までの5年間

長男が小学校に入学した頃には、

すでに結婚生活が

破たんしていたのかもしれません。

次男が保育園の年長のとき、

急に「強くなりたいから柔道を習いたい」

と言い始めました。

周りに誰か柔道をやっている友達が

いたわけではありません。

柔道が好きな義父が次男に何か話したようでした。

そして「どうせ始めるなら、地域で最強の道場に通わせよう」

と義父が言いました。

親としては兄弟を同じ所に連れていくほうが楽ですが、

その時小学2年生だった長男は

柔道というタイプではありません。

義母の友人が剣道場を経営していましたので、

剣道がいいのではないか?という事になりました。

私が知らないところで、

息子たちの入会手続きがなされていきました。

こうして週に三回、

柔道と剣道に息子たちを連れて行く

生活が始まったのです。

どちらも同じ曜日に練習がありました。

その日は次男を保育園へお迎えに行った後、

長男を学童保育へお迎えに。

急いでごはんの支度をして食べさせ、

次男を柔道の道場に連れて行き、

そのまま長男を剣道の道場に連れていきました。

長男の剣道の間に娘とスーパーで買い物をしたり、

その時間を自分のスキルアップの為に使おうと

パソコン教室に通ったこともあります。

土日は柔道や剣道の試合などイベントで埋まりました。

子どもの習い事というのは、

親同士も待っている間に立ち話をするなどして、

親しくなるものです。

先に入部しているお子さんの親御さんは、

母親にとっても先輩です。

職場と自宅と義父母の家という

「魔の三角地帯」でしか生息できないと、

人との出会いを求めていた私ですが、

上下関係は苦手でした。

人が多く集まる所では、

人の悪口を言う方もいらっしゃる。

誰かが誰かの愚痴や悪口を言っているのを聞くと、

自分も言われているのではないか?

と心を閉ざしていき、

誰とも会話しないように、

車の中で息子のお稽古が終わる時間を

待つ生活になっていきました。

きっと心が疲弊していて、

誰かと関わる事を拒んでいたのだと思います。

人と会話をしなければ、

なおさら自分の殻に閉じこもる思考になります。

私は仕事もして、

家庭でも全ての家事をやり、

学校の役員までやっている。

こんなに大変な思いの中で、

息子の習い事の送迎も

私ひとりで二か所もやっている。

こんなに頑張っているのに、

夫とは上司と部下の関係でしかない。

そんな心のストレスを助長させる行動を

自分でとっていたと

最近気づきました。

【Seiko】    宮城県仙台市出身。高校卒業後は通信関係の会社に就職。23歳で最初の夫と「成田離婚」を経験し、30歳で二度目の結婚を機に退職。石巻市に移り住み、3人の子供をもうけるが、2006年頃から心の病を発症。「うつ病」と診断され、約10年間の闘病生活を余儀なくされる。今年になって自ら一錠の薬も飲まずに生活。現在は懸命に社会復帰を目指している。

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