⑨こんなはずじゃなかった!ばかりの結婚生活

普通の主婦が突然のうつ病発症!「心の風邪」という言葉が世に出始めた頃でした。約10年の闘病生活から抜け、今年になって自ら一錠の薬も飲まなくなった筆者。この連載は、一度は壊れてしまった主婦が自分だけでなく家族の笑顔も取り戻すための奮闘記です。

こんなはずじゃなかった!ばかりの結婚生活

自営業=自由業。

そんな風に考えて、

二度目は自営業の男性と結婚しました。

 

所属していた

仙台トライアスロンクラブでは、

ママさんアスリートも活躍しているので、

仲間たちからは産後の復帰を期待されていました。

私自身もそのつもりで、

早く走ったり泳いだりして、

体力の回復を図りたいという思いでした。

しかし、ある日義母からこう言われたのです。

 「石巻では走らないでね」

 「えっ!!なんでですか?」

 「(商売しているから)あそこのお嫁さんが、

走っているというのは恥ずかしいでしょ」

なんということでしょうか?

「自営業=自由業」だから、

結婚しても趣味のマラソンを続けたり、

トライアスロンの競技に出場できると思ったのは、

私の勘違いだったのです。

一緒に競技を楽しめるようにという思いから、

夫になる人にマラソンを薦めたのも私でした。

私が子育てで忙しくしている中、

夫は自分ひとりだけ出張扱いで

海外のマラソン大会にも参加するようになり、

私はそれを黙って見ているしかありませんでした。

そして夫は、育児にまったく無関心。

第一子はどう対処していいのか、

母親初心者にはわかりません。

オムツが汚れているのか、

お腹がすいているのか…。

赤ん坊は全身の力を振り絞って泣き、

自分も泣きそうになりました。

そんな時にも、夫は悠々と本を読みながら、

「ほら、おっぱいで口をふさいで!!

うるさいから」と言いました。

子供が二人になり、三人になりして、

ますます子育ては大変になりましたが、

夫の事は、家の中にいても、

「もう一人の子供」くらいにしか思えませんでした。

ある時、家事が滞って、

「子供たちを公園にでも連れて行ってほしい」と頼むと

「ほら、いくぞ!」と声をかけて車に乗せて

連れて行ってくれました。

「たまにはいいところあるなぁ」と

感心したのもつかの間、

夫から電話が。

 「〇〇が泣き止まないから、

早く迎えに来てほしい」というのです。

急いで自分の車で公園に行ってみると、

夫は泣いている子供から離れたベンチで

寝そべって本を読んでいました。

うつ病になる原因は、

2種類あるかもしれません。

ひとつは、家族や最愛の人が

急逝するなどで起こる喪失感。

そしてもうひとつは、

人や状況に対する不平不満、愚痴や悪口。

自分自身の自己肯定感の低さから

自己嫌悪に陥った気持ちが、

心に汚泥のように蓄積して、

「自分はこの世に生きている意味がない」と

思ってしまうこともあります。

 私の場合はあきらかに後者。

たくさんの不平不満を心に少しずつ貯めて、

自ら病気を発症させたのだと

今は痛感しています。

【Seiko】    宮城県仙台市出身。高校卒業後は通信関係の会社に就職。23歳で最初の夫と「成田離婚」を経験し、30歳で二度目の結婚を機に退職。石巻市に移り住み、3人の子供をもうけるが、2006年頃から心の病を発症。「うつ病」と診断され、約10年間の闘病生活を余儀なくされる。今年になって自ら一錠の薬も飲まずに生活。現在は懸命に社会復帰を目指している。

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